「オーラルフレイル」という言葉を聞いたことがありますか?
お口の機能の僅かな低下や食の偏りがある状態の事で、例えば、「滑舌が悪くなる」「食べこぼす」「わずかにむせる」「かめない食品が増える」「口が乾燥する」等の状態です。
これらは、意識しないと気づきませんし、気づいても「今、困ってないから、まいっか。」と放っておかれがちです。
お口の健康は、全身の健康と直結しています。
お口の問題で、うまく栄養摂取できなくなると、身体の筋力の低下や虚弱化を招きます。
そして運動量が減り、空腹感も減って、より食事量が減るという負のスパイラルに入ってしまいます。
ある研究では、嚙みにくい、むせやすいというお口の機能が低下している高齢者は、要介護に陥りやすく、死亡のリスクも上がるということが分かりました。
そのため、オーラルフレイルが引き起こす問題は軽視できません。
どのように対策を行えばよいでしょうか。
一つ目は、定期的な歯科受診です。
歯科医師や歯科衛生士によるプロフェッショナルケアは、お口の環境を健康に保つために不可欠です。
また、自宅での正しい歯磨きや歯間ブラシ等の使用法を練習する事はとても大切です。
二つ目は、お口をたくさん動かすよう心掛けましょう。
お口の運動をテーマに行われる地域の健康教室に参加したり、お友達やご家族とたくさんお話したり、歌ったりしても良いでしょう。
楽しく無理なく継続できるものがいいと思います。
三つ目は食事です。
咬む回数を増やすために、歯ごたえのある食品を積極的にとってください。
うまく咬めない場合は、入れ歯があっていなかったり、自歯に虫歯や歯周病の問題があるかもしれません。
是非、かかりつけの歯科医院を受診してください。
オーラルフレイルを予防して心身ともに元気な健康長寿を目指しましょう!