歯医者が嫌い、苦手という方は残念ながら多いようです。歯に痛みや違和感があっても、怖いのそのままにしている方はいらっしゃいませんか?お口の中の病気は、なかなか自力で治すことができないことが多いです。治療を先延ばしすることは、状況の悪化を招きます。そこで、歯科治療に対する不安が軽減され、通院してみようかなという方が少しでも増えるといいなと思ってこの記事を書きます。
よくお聞きする、不安や心配について私なりの考えをお答えいたします。
①歯がボロボロで歯科医に怒られる・笑われる
②費用が心配
③治療中断してしまい、また通いづらい
④麻酔注射が怖い・痛いから嫌だ
⑤治療中の痛みが怖い・嫌だ
⑥歯を抜かれそうで嫌だ
1.歯がボロボロで歯科医に怒られる・笑われる
この心配をしている方が意外と多いようです。ご本人がボロボロだと思っていても、そうでもない場合もあります。また、本当に虫歯がたくさんあったとしても、怒ったり、笑う理由がありません。検査を行って、現状をお話しして治療プランをお伝えして、プランが決まったらゴールに向かって一歩一歩進んでいくのみです。治療できなかった理由は、人それぞれあるでしょう。全く気にせずに来院してください。ただ、虫歯や歯周病がそこまで悪化した理由(ハミガキの習慣、食生活など)については、考えていかないと悪循環から抜け出せないので色々お話しさせていただくと思います。
2.費用が心配
「保険診療について」でも書きましたが、保険診療は都会でも田舎でも、ベテラン歯科医でも若手研修医でも同じ費用がかかります。保険診療でも、入れ歯が完成した時やブリッジを装着するときなどは、3割負担のかたで5000円から1万円を超える費用がかかります。そのため、当院では次回かかる費用が3000円くらいを超えるときは前もってお知らせしています。それ以下の金額でも毎回次回金額を知りたい方は、お申し出いただければ対応いたします。また、説明なしに保険外診療を行うことはありませんのでご安心ください。
より詳しくは、「治療費が心配」のページをご覧ください。
3.治療中断してしまい、また通いづらい
仕事や家族の関係、経済的事情などで通院が困難になることはありえると思います。そのことで、責める歯科医師はいないと思います。来院されないことよりも、長期に中断した結果、治療中断した歯に問題が起こる可能性のほうが気になります。例えば、根の治療途中で、仮蓋がとれてしまい唾液中の細菌が侵入してしまうかもしれません。最悪の場合抜歯になるかもしれません。もし、これなくなりそうでしたらその旨を早めにお伝えください。来れる回数で出来るだけのことをします。そして、中断状態なっている場合は、気にせずに来院できる状況になれば早めに治療の続きにきてください。まったく心配いりません。
4.麻酔注射が怖い
針がささるのは、確かに怖いです。ただ、痛みなく治療するためには麻酔をかけなければいけません。針を使わない麻酔は、今のところありません。しかし、麻酔の針は、かなり細いです。採血のときには、22ゲージの針を使います。これは、先の太さが0.7mmです。歯科麻酔では、33ゲージつまり0.26mmの針先のものを用います。細い針ほど痛みは感じにくいと考えられます。また、麻酔液を強い圧で入れたら痛みがでますので、電動の麻酔器を用いて一定の圧でゆっくり麻酔液を入れていきます。そのため、「怖い」は変わらないかもしれませんが「痛い」は、ましなはずです。もし、「痛い」が「怖い」のであれば安心して来院してください。また、問診時に麻酔の注射が怖いことを是非お話ください。できるだけの対応をさせていただきます。
5.治療中の痛みが怖い、嫌だ
子供のころ痛い治療をされて、それが忘れられずに・・・。という方もいらっしゃるかと思います。昔、歯科医院が少なく、虫歯が多い時代一人の先生が一日100人くらい診ていました。その時代には、痛みを我慢してもらいながらの治療などあったかもしれません。昭和50年に歯科医師は4万2000人。平成2年に7万2000人くらいで平成26年には10万4000人くらいとかなり増加しています。時間をかけ局所麻酔をしっかりかけて、痛みを抑えながらの治療が可能かと思います。治療中痛みがあるときは我慢せずにお知らせください。また、痛い・腫れているなどの急性症状が強いときは麻酔が効きにくいことがあります。そのため、悪いところを放置せずに早期に治療をオススメします。
6.歯を抜かれそうで嫌だ
病気の歯がまた機能するように治療できない場合、抜歯の適応になることがあります。抜歯しか治療の選択がなくても、患者さんの同意がなければ抜歯することはありません。ご安心ください。一度、お家に帰ってゆっくり考えていただいても結構ですし、他院にてセカンドオピニオンを求めてよいかと思います。ご自身の歯ですから、ご納得いただいてから抜歯することをオススメいたします。